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〘1548㌻〙

第1章

1 ユダの王わうヨタム、アハズおよびヒゼキヤの代よにモレシテ人びとミカに臨のぞめるヱホバの言ことば是これすなはちサマリアとエルサレムの事ことにつきて彼かれが示しめされたる者ものなり

2 萬民ばんみんよ聽きけ 地ちとその中うちの者ものよ耳みゝを傾かたぶけよ 主しゆヱホバ汝なんぢらに對むかひて證あかしを立たてたまはん 即すなはち主しゆその聖󠄃殿きよきみやより之これを立たてたまふべし 3 視みよヱホバその處ところより出いでてくだり地ちの高處たかきところを踏ふみたまはん 4 山やまは彼かれの下したに融とけ谷たには裂さけたり 火ひの前󠄃まへなる蝋らふのごとく坡さかに流ながるる水みづの如ごとし 5 是これみなヤコブの咎とがの故ゆゑイスラエルの家いへの罪つみのゆゑなり ヤコブの愆とがとは何なにか サマリヤにあらずや ユダの崇邱たかきところとは何なにか エルサレムにあらずや 6 是この故ゆゑに我われサマリヤを野のの石堆いしづかとなし葡萄ぶだうを植うゝる處ところと爲なし又󠄂またその石いしを谷たにに投なげおとしその基もとゐを露あらはさん 7 その石像󠄃せきざうはみな碎くだかれその獲えたる價金あたひはみな火ひにて焚やかれん 我われその偶像󠄃ぐうざうをことごとく毀こぼたん 彼かれ妓女あそびめの價金あたひよりこれを積つみたれば是これはまた歸かへりて妓女あそびめの價金あたひとなるべし

8 我われこれがために哭なげき咷さけばん 衣ころもを脱ぬぎ裸體はだかにて步行あるかん 山やま犬いぬのごとくに哭なげき駝鳥だちやうのごとくに啼󠄂なかん 9 サマリヤの傷きずは醫いやすべからざる者ものにてすでにユダに至いたり我民わがたみの門もんエルサレムにまでおよべり 10 ガテに傳つたふるなかれ 泣なきさけぶ勿なかれ ベテレアフラにて我われ塵ちりの中うちに輾まろびたり 11 サピルに住󠄃すめる者ものよ 汝なんぢら裸はだかになり辱はぢを蒙かうむりて進󠄃すゝみゆけ ザアナンに住󠄃すめる者ものは敢あへて出いでず ベテエゼルの哀哭なげきによりて汝なんぢらは立處たちどころを得えず 12 マロテに住󠄃すめる者ものは己おのれの幸福さいはひにつきて思おもひなやむ 其そは災禍わざはひヱホバより出いでてエルサレムの門もんに臨のぞめばなり 13 ラキシに住󠄃すめる者ものよ馬むまに車くるまをつなげ ラキシはシオンの女むすめの罪つみの根本もとなり イスラエルの愆とがは汝なんぢの中うちに見みゆ
 1548㌻ 
14 この故ゆゑに汝なんぢモレセテガテに離別りべつの饋物おくりものを與あたへよ アクジブの家々いへ〳〵はイスラエルの王等わうたちにおけること人ひとを欺あざむく溪川たにがはのごとくなるべし 15 マレシヤにすめる者ものよ 我われまた汝なんぢの地ちを獲うべき者ものを汝なんぢに携たづさへ往󠄃ゆくべし イスラエルの榮光さかえアドラムに往󠄃ゆかん 16 汝なんぢその悅よろこぶところの子等こどもの故ゆゑによりて汝なんぢの髮かみを剃そりおろせ 汝なんぢの首かしらの剃そりし處ところを大おほきくして鷲わしのごとくにせよ 其そは彼等かれら擄とらへられて汝なんぢを離はなるればなり

第2章

1 その牀とこにありて不義ふぎを圖󠄃はかり惡事あくじを工夫くはだつる者等ものどもには禍わざはひあるべし 彼かれらはその手てに力ちからあるが故ゆゑに天亮よあけにおよべばこれを行おこなふ〘1185㌻〙 2 彼かれらは田圃たはたを貧󠄃むさぼりてこれを奪うばひ家いへを貧󠄃むさぼりて是これを取とりまた人ひとを虐󠄃しへたげてその家いへを掠かすめ人ひとを虐󠄃しへたげてその產業さんげふをかすむ 3 是この故ゆゑにヱホバかく言いひたまふ 視みよ我われ此この族やからにむかひて災禍わざはひを降󠄄くださんと謀はかる 汝なんぢらはその頸うなじを是これより脱だつすること能あたはじ また首くびをあげて步あるくこと能あたはざるべし 其時そのときは災禍わざはひの時ときなればなり 4 その日ひには人ひと汝なんぢらにつきて詩しを作つくり悲哀かなしみの歌うたをもて悲哀かなしみて言いはん 事こと旣󠄁すでにいたれり 我等われらは悉こと〴〵く滅ほろぼさる 彼かれわが民たみの產業さんげふを人ひとに與あたふ 如何いかなれば我われよりこれを離はなすや 我儕われらの田圃たはたを違󠄇逆󠄃者そむくものに分󠄃わかち與あたふ 5 然されば汝なんぢらヱホバの會衆くわいしうの中うちには籤くじによりて繩󠄂なはをうつ者もの一人ひとりも有󠄃あらじ

6 預言よげんする勿なかれ 彼かれらは預言よげんす 彼かれらは是等これらの者等ものどもにむかひて預言よげんせじ 恥辱はぢ彼かれらを離はなれざるべし 7 汝なんぢヤコブの家いへと稱󠄄となへらるる者ものよ ヱホバの氣こころ短みじかからんや ヱホバの行爲わざ是かくのごとくならんや 我わが言ことばは品行おこなひ正直者ただしきものの益えきとならざらんや 8 然しかるに我民わがたみは近󠄃頃ちかごろ起󠄃おこりて敵てきとなれり 汝なんぢらは夫かの戰爭いくさを避󠄃さけて心配󠄃こころおきなく過󠄃すぐるところの者等ものどもに就つきてその衣服󠄃ころもの外衣うはぎを奪うばひ 9 我民わがたみの婦󠄃女をんなをその悅よろこぶところの家いへより逐󠄃おひいだしその子等こどもより我われの妝飾󠄃かざりを永ながく奪うばふ 10 起󠄃たちて去され 是これは汝なんぢらの安息あんそくの地ちにあらず 是これは已すでに汚けがれたれば必かならず汝なんぢらを滅ほろぼさん 其その滅亡ほろびは劇はげしかるべし 11 人ひともし風かぜに步あゆみ謊󠄃言いつはりを宣のべ我われ葡萄ぶだう酒しゆと濃酒こきさけの事ことにつきて汝なんぢに預言よげんせんと言いふことあらばその人ひとはこの民たみの預言者よげんしやとならん
 1549㌻ 

12 ヤコブよ我われかならず汝なんぢをことごとく集つどへ 必かならずイスラエルの遺󠄃餘者のこれるものを聚あつめん 而しかして我われ之これを同一ひとつに置おきてボヅラの羊ひつじのごとく成󠄃ならしめん 彼かれらは人數󠄄ひとかず衆おほきによりて牧塲まきばの中なかなる群むれのごとくにその聲こゑをたてん 13 打破者うちやぶるものかれらに先さきだちて登のぼり彼かれら遂󠄅つひに門もんを打敗うちやぶり之これを通󠄃とほりて出いでゆかん 彼かれらの王わうその前󠄃さきにたちて進󠄃すゝみヱホバその首かしらに立たちたまふべし

第3章

1 我われ言いふヤコブの首領かしらよイスラエルの家いへの侯伯をさよ 汝なんぢら聽きけ公󠄃義こうぎは汝なんぢらの知しるべきことに非あらずや 2 汝なんぢらは善ぜんを惡にくみ惡あくを好このみ民たみの身みより皮かはを剝はぎ骨ほねより肉󠄁にくを剔けづり 3 我民わがたみの肉󠄁にくを食󠄃くらひその皮かはを剝はぎその骨ほねを碎くだきこれを切きりきざみて鍋なべに入いるる物もののごとくし鼎かなへの中なかにいるる肉󠄁にくのごとくす 4 然されば彼時かのときに彼かれらヱホバに呼よばはるともヱホバかれらに應こたへたまはじ 却かへつてその時ときには面かほを彼かれらに隱かくしたまはん 彼かれらの行おこなひ惡あしければなり

5 我民わがたみを惑まどはす預言者よげんしやは齒はにて噛かむべき物ものを受うくる時ときは平󠄃安へいあんあらんと呼よばはれども何なにをもその口くちに與あたへざる者ものにむかひては戰門たたかひの準備そなへをなす ヱホバ彼かれらにつきて斯かくいひたまふ〘1186㌻〙 6 然されば汝なんぢらは夜よに遭󠄃あふべし 復また異象まぼろしを得えじ 黑暗󠄃くらやみに遭󠄃あふべし 復また卜兆󠄃うらかたを得えじ 日ひはその預言者よげんしやの上うへをはなれて沒いりその上うへは晝ひるも暗󠄃くらかるべし 7 見者けんしやは愧はぢを抱󠄃いだき卜者ぼくしやは面かほを赧あからめ皆みな共ともにその唇くちびるを掩おほはん 神かみの垂應こたへあらざればなり 8 然しかれども我われはヱホバの御靈みたまによりて能力ちから身みに滿みち公󠄃義こうぎおよび勇󠄃氣ゆうき衷うちに滿みつればヤコブにその愆とがを示しめしイスラエルにその罪つみを示しめすことを得う

9 ヤコブの家いへの首領かしら等たちおよびイスラエルの家いへの牧伯をさ等たち公󠄃義こうぎを惡にくみ一切すべての正直事ただしきことを曲まぐる者ものよ汝なんぢら之これを聽きけ 10 彼かれらは血ちをもてシオンを建󠄄たて不義ふぎをもてエルサレムを建󠄄たつ 11 その首領かしら等たちは賄賂まひなひをとりて審判󠄄さばきをなしその祭司さいし等たちは値錢あたひを取とりて敎誨をしへをなす 又󠄂またその預言者よげんしや等たちは銀子かねを取とりて占卜うらなひを爲なしヱホバに倚賴よりたのみて云いふヱホバわれらと偕ともに在いますにあらずや 然されば災禍わざはひわれらに降󠄄くだらじと
 1550㌻ 
12 是これによりてシオンは汝なんぢのゆゑに田圃たはたとなりて耕󠄃たがへされエルサレムは石堆いしづかとなり宮みやの山やまは樹きの生おひしげる高處たかきところとならん

第4章

1 末すゑの日ひにいたりてヱホバの家いへの山やま諸もろ〳〵の山やまの巓󠄄いただきに立たち諸もろ〳〵の嶺みねにこえて高たかく聳そびへ萬民ばんみん河かはのごとく之これに流ながれ歸きせん 2 即すなはち衆多おほくの民たみ來きたりて言いはん 去來いざ我儕われらヱホバの山やまに登のぼりヤコブの神かみの家いへにゆかん ヱホバその道󠄃みちを我われらに敎をしへて我われらにその路みちを步あゆましめたまはん 律法おきてはシオンより出いでヱホバの言ことばはエルサレムより出いづべければなり 3 彼かれ衆多おほくの民たみの間あひだを鞫さばき强つよき國くにを規戒いましめ遠󠄄とほき處ところにまでも然しかしたまふべし 彼かれらはその劍つるぎを鋤すきに打うちかへその鎗やりを鎌󠄃かまに打うちかへん 國くにと國くにとは劍つるぎを擧あげて相攻あひせめず また重かさねて戰爭いくさを習󠄃ならはじ 4 皆みなその葡萄ぶだうの樹きの下したに坐ざしその無花果いちじくの樹きの下したに居をらん 之これを懼おそれしむる者ものなかるべし 萬軍ばんぐんのヱホバの口くち之これを言いふ 5 一切すべての民たみはみな各々おの〳〵その神かみの名なによりて步あゆむ 然しかれども我われらはわれらの神かみヱホバの名なによりて永遠󠄄とこしへに步あゆまん

6 ヱホバ言いひたまふ 其その日ひには我われかの足蹇あしなへたる者ものを集つどへかの散ちらされし者ものおよび我わが苦くるしめし者ものを聚あつめ 7 その足蹇あしなへたる者ものをもて遺󠄃餘民のこれるたみとなし遠󠄄とほく逐󠄃おひやられたりし者ものをもて强つよき民たみとなさん 而しかしてヱホバ、シオンの山やまにおいて今いまより永遠󠄄えいゑんにこれが王わうとならん 8 羊樓ひつじやぐらシオンの女むすめの山やまよ最初はじめの權けん汝なんぢに歸かへらん 即すなはちエルサレムの女むすめの國祚くらゐなんぢに歸かへるべし

9 汝なんぢなにとて喚叫わめきさけぶや 汝なんぢの中うちに王わうなきや 汝なんぢの議者ぎしや絕たえ果はてしや 汝なんぢは產婦󠄃さんぷのごとくに痛苦くるしみを懷いだくなり〘1187㌻〙 10 シオンの女むすめよ產婦󠄃さんぷのごとく劬勞くるしみて產うめ 汝なんぢは今いま邑まちを出いでて野のに宿やどりバビロンに往󠄃ゆかざるを得えず 彼處かしこにて汝なんぢ救すくはれん ヱホバ汝なんぢを彼處かしこにて汝なんぢの敵てきの手てより贖あがなひ取とり給たまふべし
 1551㌻ 
11 今いま許多あまたの國民こくみんあつまりて汝なんぢにおしよせて言いふ 願ねがはくはシオンの汚けがされんことを 我われら目めにシオンを觀みてなぐさまんと 12 然さりながら彼かれらはヱホバの思念おもひを知しらずまたその御謀議みはかりを曉さとらず ヱホバ麥束むぎたばを打塲うちばにあつむるごとくに彼かれらを聚あつめ給たまへり 13 シオンの女むすめよ起󠄃たちてこなせ 我われなんぢの角つのを鐵くろがねにし汝なんぢの蹄ひづめを銅あかがねにせん 汝なんぢ許多あまたの國民こくみんを打うち碎くだくべし 汝なんぢかれらの掠取物ぶんどりものをヱホバに獻さゝげ彼かれらの財產もちものを全󠄃地ぜんちの主しゆに奉納󠄃をさむべし

第5章

1 軍隊󠄄ぐんたいの女むすめよ今いまなんぢ集あつまりて隊󠄄たいをつくれ 敵てきわれらを攻せめ圍󠄃かこみ杖つゑをもてイスラエルの士師さばきびとの頬ほゝを擊うつ 2 ベテレヘム、エフラタ汝なんぢはユダの郡中ぐんちゆうにて小ちひさき者ものなり 然しかれどもイスラエルの君きみとなる者もの汝なんぢの中うちより我わがために出いづべし その出いづる事ことは古昔いにしへより永遠󠄄えいゑんの日ひよりなり 3 是故このゆえに產婦󠄃さんぷの產うみおとすまで彼等かれらを付わたしおきたまはん 然しかる後のちその遺󠄃のこれる兄弟きやうだいイスラエルの子孫しそんとともに歸かへるべし 4 彼かれはヱホバの力ちからに由よりその神かみヱホバの名なの威󠄂光ゐくわうによりて立たちてその群むれを牧やしなひ之これをして安然やすらかに居をらしめん 今いま彼かれは大おほいなる者ものとなりて地ちの極はてにまでおよばん 5 彼かれは平󠄃和へいわなり アッスリヤ人びとわれらの國くにに入いり我われらの宮殿きうでんを踏ふみあらさんとする時ときは我儕われら七人にんの牧者ぼくしや八人にんの人君じんくんを立たててこれに當あたらん 6 彼かれら劍つるぎをもてアッスリヤの地ちをほろぼしニムロデの地ちの邑々まち〳〵をほろぼさん アッスリヤの人ひと我われらの地ちに攻せめいり我われらの境さかひを踏ふみあらす時ときには彼かれその手てより我われらを救すくはん 7 ヤコブの遺󠄃餘者のこれるものは衆多おほくの民たみの中なかに在あること人ひとに賴よらず世よの人ひとを俟またずしてヱホバより降󠄄くだる露つゆの如ごとく靑草あをくさの上うへにふりしく雨あめの如ごとくならん 8 ヤコブの遺󠄃餘者のこれるものの國々くに〴〵にをり衆多おほくの民たみの中なかにをる樣さまは林はやしの獸けものの中なかに獅子しゝの居をるごとく羊ひつじの群むれの中なかに猛たけき獅子しゝの居をるごとくならん その過󠄃すぐるときは踏ふみかつ裂さくことをなす救すくふ者ものなし 9 望󠄇のぞむらくは汝なんぢの手て汝なんぢが諸もろ〳〵の敵てきの上うへにあげられ汝なんぢがもろもろの仇あだことごとく絕たゝれんことを
 1552㌻ 

10 ヱホバ言いひたまふ其その日ひには我われなんぢの馬むまを汝なんぢの中うちより絕たち汝なんぢの車くるまを毀こぼち 11 汝なんぢの國くにの邑々まち〳〵を絕たやし汝なんぢの一切すべての城󠄃しろをことごとく圮くづさん 12 我われまた汝なんぢの手てより魔󠄃術󠄃まじゆつを絕たゝん 汝なんぢの中うちに卜筮師うらなひし無なきにいたるべし 13 我われなんぢの彫󠄃像󠄃てうざうおよび柱󠄃像󠄃はしらざうを汝なんぢの中うちより絕たゝん 汝なんぢの手てにて作つくれる者ものを汝なんぢ重かさねて拜をがむこと無なかるべし〘1188㌻〙 14 我われまた汝なんぢのアシラ像󠄃ざうを汝なんぢの中うちより拔ぬきたふし汝なんぢの邑々まち〳〵を滅ほろぼさん 15 而しかして我われ忿怒いかりと憤恨いきどほりをもてその聽從ききしたがはざる國民こくみんに仇あだを報むくいん

第6章

1 請󠄃こふ汝なんぢらヱホバの宣のたまふところを聽きけ 汝なんぢ起󠄃たちあがりて山やまの前󠄃まへに辨爭あらそへ 崗をかに汝なんぢの聲こゑを聽きかしめよ 2 山々やま〳〵よ地ちの易かはることなき基もとゐよ 汝なんぢらヱホバの辨爭あらそひを聽きけ ヱホバその民たみと辨爭あらそひを爲なしイスラエルと論ろんぜん 3 我民わがたみよ我われ何なにを汝なんぢになししや 何なににおいて汝なんぢを疲勞つからせたるや 我われにむかひて證あかしせよ 4 我われはエジプトの國くにより汝なんぢを導󠄃みちびきのぼり奴隸どれいの家いへより汝なんぢを贖あがなひいだしモーセ、アロンおよびミリアムを遣󠄃つかはして汝なんぢに先さきだたしめたり 5 我民わがたみよ請󠄃こふモアブの王わうバラクが謀はかりし事ことおよびベオルの子こバラムがこれに應こたへし事ことを念おもひシツテムよりギルガルにいたるまでの事等ことどもを念おもへ 然しからば汝なんぢヱホバの正義ただしきを知しらん

6 我われヱホバの前󠄃まへに何なにをもちゆきて高たかき神かみを拜はいせん 燔祭はんさいの物ものおよび當歳たうさいの犢こうしをもてその御前󠄃みまへにいたるべきか 7 ヱホバ數󠄄千すうせんの牡羊をひつじ萬流まんりうの油あぶらを悅よろこびたまはんか 我わが愆とがのためにわが長子ちやうしを獻さゝげんか 我わが靈魂たましひの罪つみのために我わが身みの產さんを獻さゝげんか 8 人ひとよ彼かれさきに善事よきことの何なになるを汝なんぢに吿つげたり ヱホバの汝なんぢに要󠄃もとめたまふ事ことは唯たゞ正義ただしきを行おこなひ憐憫あはれみを愛あいし謙󠄃遜へりくだりて汝なんぢの神かみとともに步あゆむ事ことならずや

9 ヱホバの聲こゑ邑まちにむかひて呼よばはる 智慧󠄄ちゑある者ものはなんぢの名なを仰あふがん 汝なんぢら笞杖しもとおよび之これをおくらんと定さだめし者ものに聽きけ
 1553㌻ 
10 惡あく人にんの家いへに猶󠄅なほ惡財あくざいありや 詛のろふべき縮小ちぢめたる升ますありや 11 我われもし正たゞしからざる權衡はかりを用もちひ袋ふくろに僞いつはりの碼子おもしをいれおかば爭いかで潔󠄄きよからんや 12 その富とめる人ひとは强暴あらびにて充みち其その居民きよみんは謊󠄃言いつはりを言いひその舌したは口くちの中なかにて欺あざむくことを爲なす 13 是こゝをもて我われも汝なんぢを擊うちて重傷おもきずを負󠄅おはせ汝なんぢの罪つみのために汝なんぢを滅ほろぼす 14 汝なんぢは食󠄃くらふとも飽󠄄あかず腹はらはつねに空󠄃くうならん 汝なんぢは移うつすともつひに拯すくふことを得えじ 汝なんぢが拯すくひし者ものは我われこれを劍つるぎに付わたすべし 15 汝なんぢは種播たねまくとも刈かることあらず 橄欖かんらんを踐ふむともその油あぶらを身みに抹ぬることあらず 葡萄ぶだうを踐ふむともその酒さけを飮のむことあらじ 16 汝なんぢらはオムリの法度のりを守まもりアハブの家いへの一切すべての行爲わざを行おこなひて彼等かれらの謀計はかりごとに遵󠄅したがふ 是これは我われをして汝なんぢを荒あらさしめ且かつその居民きよみんを胡盧ものわらひとなさしめんが爲ためなり 汝なんぢらはわが民たみの恥辱はぢを任おふべし

第7章

1 我われは禍わざはひなるかな 我われの景况ありさまは夏なつの菓物くだものを採󠄃とる時ときのごとく遺󠄃のこれる葡萄ぶだうを斂をさむる時ときに似にたり 食󠄃くらふべき葡萄ぶだうあること無なく我わが心こゝろに嗜たしむ初結はつなりの無花果いちじくあること無なし〘1189㌻〙 2 善ぜん人にん地ちに絕たゆ 人ひとの中なかに直なおき者ものなし 皆みな血ちを流ながさんと伏ふして伺うかがひ各々おの〳〵網󠄄あみをもてその兄弟きやうだいを獵かる 3 兩手もろては惡あくを善よくなすに急󠄃いそがし 牧伯つかさは要󠄃求もとめ裁判󠄄人さばきびとは賄賂まひなひを取とり力ちからある人ひとはその心こゝろの惡あしき望󠄇のぞみを言いひあらはし斯かく共ともにその惡あくをあざなひ合あはす 4 彼かれらの最もつとも善よき者ものも荊棘いばらのごとく最もつとも直なおき者ものも刺とげある樹きの垣かきより惡あしし 汝なんぢの觀望󠄇人ものみびとの日ひすなはち汝なんぢの刑罰けいばつの日ひいたる 彼かれらの中うちに今いま混亂こんらんあらん 5 汝なんぢら伴󠄃侶ともを信しんずる勿なかれ 朋友ともだちを恃たのむなかれ 汝なんぢの懷ふところに寢いぬる者ものにむかひても汝なんぢの口くちの戶とを守まもれ 6 男子むすこは父󠄃ちゝを藐視いやしめ女子むすめは母はゝに背そむき媳よめは姑しうとめに背そむかん 人ひとの敵あだはその家いへの者ものなるべし

7 我われはヱホバを仰あふぎ望󠄇のぞみ我われを救すくふ神かみを望󠄇のぞみ俟まつ 我わが神かみわれに聽きゝたまふべし
 1554㌻ 
8 我わが敵人あだびとよ我われにつきて喜よろこぶなかれ 我われ仆たふるれば興おきあがる 幽暗󠄃くらきに居をればヱホバ我われの光ひかりとなりたまふ 9 ヱホバわが訴訟󠄃うつたへを理たゞし我わがために審判󠄄さばきをおこなひたまふまで我われは忍󠄄しのびてその忿怒いかりをかうむらん 其そは我われこれに罪つみを得えたればなり ヱホバつひに我われを光明ひかりに携たづさへいだし給たまはん 而しかして我われヱホバの正義ただしきを見みん 10 わが敵てきこれを見みん 汝なんぢの神かみヱホバは何處いづこにをるやと我われに言いへる者もの恥辱はぢをかうむらん 我われかれを目めに見みるべし 彼かれは街衢ちまたの泥どろのごとくに踏ふみつけらるべし 11 汝なんぢの垣かきを築きづく日ひいたらん 其その日ひには法度のり遠󠄄とほく徙うつるべし 12 その日ひにはアッスリヤよりエジプトの邑々まち〳〵より人々ひと〴〵汝なんぢに來きたりエジプトより河かはまで海うみより海うみまで山やまより山やままでの人々ひと〴〵汝なんぢに來きたり就つかん 13 その日ひ地ちはその居民きよみんの故ゆゑによりて荒あれはつべし 是これその行爲おこなひの果報くわはうなり

14 汝なんぢの杖つゑをもて汝なんぢの民たみ即すなはち獨ひとり離はなれてカルメルの中なかの林はやしにをる汝なんぢの產業さんげふの羊ひつじを牧養󠄄やしなひ之これをして古昔むかしの日ひのごとくバシヤンおよびギレアデにおいて草くさを食󠄃くらはしめたまへ 15 汝なんぢがエジプトの國くにより出來いできし日ひのごとく我われふしぎなる事等ことどもを彼かれにしめさん 16 國々くに〴〵の民たみ見みてその一切すべての能力ちからを恥はぢその手てを口くちにあてん その耳みゝは聾󠄃つんぼとなるべし 17 彼かれらは蛇へびのごとくに塵ちりを餂なめ地ちに匍はふ者ものの如ごとくにその城󠄃しろより振ふるひて出いで戰慄をののきて我われらの神かみヱホバに詣いたり汝なんぢのために懼おそれん

18 何いづれの神かみか汝なんぢに如しかん 汝なんぢは罪つみを赦ゆるしその產業さんげふの遺󠄃餘者のこりのものの愆とがを見過󠄃みすぐしたまふなり 神かみは憐憫あはれみを悅よろこぶが故ゆゑにその震怒いかりを永ながく保たもちたまはず 19 ふたゝび顧󠄃かへりみて我われらを憐あはれみ我われらの愆とがを踏ふみつけ我われらの諸もろ〳〵の罪つみを海うみの底そこに投なげしづめたまはん 20 汝なんぢ古昔むかしの日ひわれらの先祖せんぞに誓ちかひたりし其その眞󠄃實まことをヤコブに賜たまひ憐憫あはれみをアブラハムに賜たまはん〘1190㌻〙
 1555㌻